縁日のシーンに思うこと

夏休みの主要イベントの1つ、縁日。昔から、縁日に行くとなるとものすごくテンションが上がっていました。ちょっと割高な屋台のメニューも、縁日効果でバンバン買ってしまうんですよね。そして妙においしく感じるという。花火大会も同時開催されていると、良い場所の口コミ情報を持ち寄ってあらかじめ席取りしておいたりとか。蚊対策の虫除けスプレーが日焼けした肌に沁みて痛かったりとか。まぶしい思い出がたくさんあります。
なぜこんな話をしているかというと、ちょうどいま読んでいる青春小説に縁日のシーンが挟まれていたから。浴衣姿の女の子とデート、基本中の基本ですよね。花火が上がったら女の子を褒めます。あるいはうっかり花火を褒めて純朴アピールとくらぁ。
自分が青春のただ中にあるときって、案外そのことに気が付かないですよね。青春小説を読んでいると、よく昔のことを思い出します。もう1度あの時期を味わってみたいなぁと思う傍らで、あんな恥ずかしい思いをするくらいなら2度と戻れなくてもいいと思う。そもそも戻れませんけども。不思議な時期です。
「青春は単なる人生の花盛りではなく、来るべき結実の秋への準備の季節である」――と言ったのは誰でしたか。少しは結実に向けて近づけているのかしら。今の自分は、あの頃の自分に誇れるかしら。そんなことをふと自問自答する今日この頃です。