忘れかけた衝動を思い出させた映画

日本のアニメーション映画を観ました。とても胸を打たれてしまい、いつまでも余韻が消えることはありませんでした。
男女の高校生が夢の中で入れ替わり、全く違う生活を体感しながらも描かれる壮大なストーリーに惹き込まれていき、観終わった後には「明日への希望」を感じることができました。それはとてもベタな表現かもしれませんが、今ある日常に愛情を抱く気持ちが湧いてきたのでした。また小さな村にある湖や山などの自然、都会の高層ビル群やネオンのきらめきなど随所に散りばめられた映像の美しさもこの作品の魅力の一つだと思いました。こうした映像美に胸をときめかせながらも、自然災害などどうすることができない出来事に対して果敢に立ち向かう主人公達、人との巡り会いを通してもたらされる奇跡など物語は人間の力強さと温かさを気付かせてくれます。
長い物に巻かれる楽さに身を委ね、変えることができないとはなから諦めてしまう自分がどこかにいます。これは大人のずるさでもあり上手に世間を渡るコツだと思っていた私にカツを入れてくれた気がします。潔く諦める前に少しでも行動を起こすことで全く違った方向へシフトチェンジすることが出来ることを考えるよい機会になりました。この映画は衝動のように心が突き動かされた素晴らしい作品だったと感じています。