10代を歌った曲が与えてくれたこと

小学生の頃に友達と宝物を公園の木の下に埋めようと企画をしたことがありました。大人になった時にそこを掘り返して子供の頃に埋めた大切なものを掘り起こしたらどんなに楽しいだろうと思ったからです。実現せずに終わりましたが、計画していた時間は思い出として心に刻まれています。そんな思い出がふと頭をよぎったのは、先日ラジオから流れた曲を聴いたことがきっかけでした。それは10代の若者達が大人になった自分に手紙を書くという歌詞が胸を打つ素敵な曲でした。詞にはどんなことがあっても今を生きていくことの大切さが描かれており、未来の自分が幸せであって欲しいというストレートな言葉はとても勇気づけられました。
私が10代だった頃もやはりその年代ならではの悩みを持ち、葛藤していたことを思い出します。そして年を重ねた今ではその頃の悩みの答えは、迷宮入りしてしまったような気がするのです。生きているということはいつの時代でも幸せなことばかりではなく、挫折や苦悩があるものです。こうした壁にぶち当たった時にふと耳にした音楽や手にした文学に励まされることも幾度と経験してきました。それは10代の私も同じだったように感じます。これから先も芸術作品を通して学び、友人や家族と助け合いながら濃密で奥が深い生き方ができればよいと感じています。