助産師さんの言葉から学んだこと

先日図書館で借りた雑誌にとても興味深い記事が掲載されていました。そこには4000人以上の命を取り上げた助産師さんのことが書かれていました。80代後半に差し掛かっても現役で命と向き合っている方の言葉は胸に響くものばかりでした。そして「産まれること」「死ぬこと」は人間の摂理であること、医療が発達しても病気は無くならいこと、命ある者は必ずこの世を去ることを改めて実感したのでした。それらは当たり前のことではありますが、遥か遠くで起きていることのように感じていました。しかしながらこの記事を読んでいるとそれらは私の身近にあるものだと思うようになったのでした。
また産まれることは祝福と闘争であるという言葉は心にスッと響きしっくりときました。なぜならばこの世界で頑張って生きてゆくことは闘争そのものだと感じたからです。そして死の訪れは無であり生きてきたことを労う時であるという文章からは、産声を上げた時点で死というゴールが必然的に与えられるのだと悟ったのでした。
「生」と「死」は潮の満ち引きが密接に関係しているそうです。このことからどんなに文明が発達したとしても、大昔からある自然の摂理と供に私達は歩み続けていることを改めて実感しました。数多くの命を取り上げてきた女性の奥深い言葉は、今ここで生きていることを大切に受け止めること、両親や家族に感謝の念を抱かせてくれたのでした。