久々に聴いた往年のヒット曲

私がまだ幼かった頃のヒット曲が入ったCDを、小説仲間が貸してくれました。何でも、彼女が最近読んだ音楽小説にその曲が出てきたそうなんです。とても印象的な場面で使われたらしく、どうしても原曲を聞きたくてたまらなくなり、CDを購入したとのことでした。
改めてじっくり聴いてみると、当時大ヒットだっただけあって、メロディーラインのほとんどを覚えていました。けれど、年月が経ってみるとあちこち記憶が欠けているものですね。「あれ、こんな感じだったっけ?」と違和感を覚えた箇所もいくつかありました。人間の記憶は適宜自分に都合の良いように削ぎ落とされ、改変されていくといいますから、多分それでしょう。
そして感じ方も随分変わっていました。昔はちょっと辛気くさい歌詞(失礼)だと思っていましたが、今聴いてみると、全くそのようには感じませんでした。むしろ、とても良い歌のように思いました。研ぎ澄まされたシンプルな歌詞が、心の奥底に眠っていた感情を呼び覚ましていくようでした。他の収録曲も聴いてみましたが、どれもまだまだ輝きを失っていないように感じました。
当時の時代背景などに思いを馳せつつ、当時の自分のことなども思い出しつつ、何だか面はゆい気持ちになったひとときでした。