ワクワクすることの楽しさを改めて知った美術展

「ワクワクする気持ちを大切にしたい。」それは以前訪れたファッションデザイナーの美術展に行った時に思ったことです。世界的にも有名なデザイナーのライフスタイルを垣間見ることができるかなり貴重な場でもあったこの企画展は、日々の生活を楽しむことを教えてくれました。会場となった美術館には、仕事部屋や寝室を再現した空間、写真や絵などのコレクションまで置かれていてまるで彼の頭の中に入り込んでしまったかのようでした。写真にはUKを代表するロックやテクノのアーティスト、幾何学模様の美しいタペストリーまで、ずっと観ていても飽きが来ることはありませんでした。またプライベートルームにはキッシュなものから個性的な家具、たくさんの書籍が散りばめられていてまるでティーンエイジャーの男の子の部屋に迷い込んだように感じたものです。そこにはわんぱくで面白いことが大好きな子供の頃のファッションデザイナーがいるような錯覚を味わいました。いつまでも少年の心を忘れないからこそ、あんなにカラフルで素敵な洋服を作ることができるのだと納得したものです。
デザインする時は雑誌や書籍からインスピレーションを得ることもあるそうです。日常生活の中から貪欲にイマジネーションや刺激を吸収するその姿勢を私も見習いたいと思いました。そして楽しいことが大好きでスタッフやモデルからも愛される人柄のデザイナーのファンになったと同時にこんな素敵な生き方をしたいという感情が心の中に沸き上がってきました。
何事も楽しもうとする姿勢があれば、未来をもよいものに変えられるのではないかと思います。この展覧会はたくさんの希望と想像力を与えてくれた素晴らしい時間でした。