自由と躍動感溢れるクラシックコンサート

先日コンサートを観に出掛けました。訪れた公演は大所帯のジャズバンドがクラシックを演奏する企画でした。彼らのライブは何度も観てきましたが、今までにない楽曲の数々を聴くことができたことはとても楽しい時間でした。また席も前から2列目の中央ということもあり、ステージをくまなく拝見することができたことはよい思い出です。
さてこのバンドはジャズを演奏する人達ですが、ステージには大きな画面に映像が映し出され、ダンサー達も登場します。踊り手はみな美しく少々面白い小ネタ満載の衣装を着て、のびのびと踊っていたことが印象的でした。また前の方の席ということもあり、表情や体の動き、飛び散る汗までもが目に飛び込んできました。躍動的であり、のびのびと動く姿からは人間の美しさを垣間見ることができたのでした。それは曲を自由にアレンジしているミュージシャン達からも知ることができ、私の心の奥に眠る情熱的な自由への憧れが動き出すような感覚を味わいました。特に有名なクラシック音楽をジャマイカンレゲエのようなリズムで奏でた時は、目の前にカリブ海が浮かんで南の島にいるような錯覚に陥ったものです。こうしたことからこの日の公演は、型にはまらないこと、目の前にあることを独自の視点で楽しむことを学ぶことができた素敵な時間だったと感じています。
以前、今は亡きジャズ評論家がこのバンドのことを取り上げた記事を読んだことがあります。その方を時折ライブ会場でお見掛けしたこともありました。あの日の演奏をあのジャズ評論家にも味わって欲しかったとどこか感慨深い念が沸き起こっています。