いつだって文学は新しい刺激を与えてくれるもの

読書をすることがかけがえのない時間だと知ってからというもの、様々なジャンルの本を読んできました。今まで出会ってきた作品は私の心の中にずっとあり続けており、濃厚な恋愛を描いたもの、主人公のキャラクターが際立った短編小説、生きてゆく中で大切なことを学んだ純文学など挙げればきりがありません。中でも「こんな破天荒でクールな生き方をしてみたい」と心から思う人物が登場する小説は、心に残っていて陰ながら目標としているものが幾つかあるものです。そして10代から20代の感受性が強く、目まぐるしく変わる心と向き合いつつも将来に不安を感じていた時に出会った小説の登場人物達は、潔さと人間らしさが備わっていながらもどこかはかない女性達が多かった気がします。そして彼女達からおしゃれをすること、お酒を飲んで楽しい夜を過ごすこと、好きな音楽に身を任せて踊ることを教わったのでした。
生きる快楽と楽しみを教わりつつも、その後の私に影響を与えた最も重要なセンテンスは「いかに自分らしく生きるか」だったと思います。当時読んでいた小説には、窮屈な世の中で生きることを全うしようとする美しい気怠さを持つ女性達がたくさん存在していたからです。
あれから年月が経った今でも、あの頃出会った本の中の女性達を思い出すことがあります。そんな時は今いる自分に変化が訪れるタイミングであったり、何か新しいことに挑戦したいと切望していたりと願望と密室に関わっていることを伺い知る事ができます。これらの作品達は、これから先もそんな私に刺激を与え続けるだろうと感じるのです。
どんなに年を取っても新しいスパイスを求めて文学に浸りながら現実の世界をもっと楽しくかつアグレッシブに生きる自分であり続けたいと思うのでした。