心から魅了されたペルー出身の写真家の作品

日本の真裏に位置する南米に対して以前から興味がありました。それはアルゼンチン出身の作家の小説を読んだことや雑誌のグラビアなどで観た美しい写真がきっかけでした。それからというもの南アメリカへの関心は日ごとに膨らんで行きました。そしてラジオ番組を通じて日本で初めて開催されたペルー出身の写真家の展覧会を知り、会場を訪れることができたのです。このフォトグラファーはもう亡くなっていますが、世界的にとても注目されており各国の美術館で展示会が開催されるほどです。飾られていたモノクロの写真からは、風景や人物の力強さと美しさや生命力を感じ、世界中の人々が魅了された理由を納得したものです。あれから月日は経ちましたが今でも会場で観た作品達は脳裏にしっかりと焼き付いています。また会場にはこの写真家の作品集も並べられており、今まで目にすることがなかったシロモノだけに私もじっくりとページをめくりました。中にはカラーのものもあり、モノクロとはまた違った光景を観ることができました。また書籍を通してペルーという国を知る事ができたことも、とてもよい時間だったと感じます。
ちなみにこの日は展覧会が開かれている会場に行くのに迷ってしまい、道行く人達に聞きながらやっとの思いで到着しました。まるで冒険家がペルーの秘境を巡る旅をしているみたいだと思わず笑みがこぼれたものです。そんな大げさな話ではありませんが、迷いながら時間を費やして行った甲斐がありました。いつかまた、このアーティストの作品に出会える日が訪れることを心から願っています。