女性向けエッセイのいいところ

エッセイのコーナーには、女性向けという部分があります。そこは私は欠かさずチェックしています。どうしてこんなに興味が湧くのだろうと、理由を考えてみました。
まず、テーマが心惹かれます。恋愛についてが一番多いでしょう。並行して、恋愛できる自分になるためには、というお洒落に関するものもたくさんでています。それから、恋愛の準備段階の心持とか、まずは自分でがんばってきれいを心がけてみようといった女性向けの啓発本もあります。
それから、表紙や裏表紙です。レースの柄みたいにきれいに装飾されている本は、目を引きます。ピンクがメインでデザインされている表紙は、個人的に好きなのでそれだけで買ってしまいます。女性向けエッセイ本は、ジャケ買い率が私の中では高いですね。表紙のデザインに合わせて、背表紙の文字の色もポイントです。赤とかピンク系の可愛らしい色が並んでいます。
買うか買わないかの決めては、好きな作家さんかどうかというところです。知らない作者さんでも、気になったら買います。好きかどうかは、インスピレーションで決まります。その本を手にして、いいなと思うかどうかです。結局理由って曖昧なものですね。はっきりさせるのもなんだかもったいなくて、私はピンクのレースで飾られた本をまた買います。

某スパイ映画シリーズを観賞中です

某英国スパイシリーズの映画を、レンタルビデオ店にあったものから1つずつ観賞していっている最中です。恥ずかしながら、この年になるまでほんの1作も観たことがありませんでした。テーマはとても有名ですよね。数年前の某オリンピックで、フィギュアスケートの使用曲になったのを聞いた時には少し驚きました(基本はクラシックが使われるものと思っていたので……)。
主人公がとても格好良いですね。ミステリアスで、セクシーで、ハードボイルドで、そしてどこかスノッブ的なところがあって。特に面白かったものは小説で読んでみようかと思っています。今はとりあえず10作ほど観終わったのですが、すっかり主人公=初期に演じてらしたこの俳優さん、というイメージが出来上がってしまっていたため、代替わりした作品を観るのが少ししんどかったです。
そうそう、個人的にとてもうれしかったことが1つありました。それは前々から気になっていた俳優さんの若かりし頃のお姿を拝めたこと。もう亡くなってしまった方です。敵役として出演していらっしゃったのですが、もう格好良いことこの上なかったです。単なる悪人ではなく、どこか哀愁を漂わせた紳士的なその姿……。うっとりしました。思いがけないところでこういう出会いがあると、何だか運命を感じてしまいますね。

2度寝の幸福感

先日の休日のことです。洗濯物や、やらなくてはいけないことがたくさんたまっていたので、平日より早めに起きて時間を有意義に使おうと心に決め、就寝しました。そして朝になり、起きようとすると、一晩分の体温を吸ったほかほかの上掛けが湯涌してきました。あたたかくて心地良いんですよね。ついうっかり「あと5分」をやらかしてしまい、気づけば寝坊してしまっていました。
2度寝って本当に気持ちが良いですよね。その後あわてて何とかたまっていたあれこれを片づけました。休日で本当に良かったです。平日だったら大惨事でした。自由になった時間には小説でも読むか、と積み本に手を付けました。しかし、読むなり強烈に睡魔が襲ってきました。そのままリラクシングチェアで寝こけること1時間。夕食を食べる時間が遅くなりました。
どうも私は昔から、短時間睡眠が出来ない人間のようでした。いわゆるロングスリーパーが必要とする睡眠時間を要求しているわけではないんですが、ある程度確保出来ないとすぐ眠くなってしまって、だらだらと午睡してしまうんです。長じるにつれて何とか我慢できるようになってきたと思っていたのですが、長年の癖というものはなかなか抜けませんね。

久々に聴いた往年のヒット曲

私がまだ幼かった頃のヒット曲が入ったCDを、小説仲間が貸してくれました。何でも、彼女が最近読んだ音楽小説にその曲が出てきたそうなんです。とても印象的な場面で使われたらしく、どうしても原曲を聞きたくてたまらなくなり、CDを購入したとのことでした。
改めてじっくり聴いてみると、当時大ヒットだっただけあって、メロディーラインのほとんどを覚えていました。けれど、年月が経ってみるとあちこち記憶が欠けているものですね。「あれ、こんな感じだったっけ?」と違和感を覚えた箇所もいくつかありました。人間の記憶は適宜自分に都合の良いように削ぎ落とされ、改変されていくといいますから、多分それでしょう。
そして感じ方も随分変わっていました。昔はちょっと辛気くさい歌詞(失礼)だと思っていましたが、今聴いてみると、全くそのようには感じませんでした。むしろ、とても良い歌のように思いました。研ぎ澄まされたシンプルな歌詞が、心の奥底に眠っていた感情を呼び覚ましていくようでした。他の収録曲も聴いてみましたが、どれもまだまだ輝きを失っていないように感じました。
当時の時代背景などに思いを馳せつつ、当時の自分のことなども思い出しつつ、何だか面はゆい気持ちになったひとときでした。

意外な書棚の重さにびっくり

先日、書棚の整理を検討していた時のことです。すでに部屋には大型の、棚板も丈夫なものがいくつかありました。その書棚からあふれたものを処分するついでに、あまり読む頻度の高くない小説などもいっしょに売るなり捨てるなりしてしまおう……と思ったのです。しかし、私は元来から優柔不断で、処分するか迷うような本はつい読みふけってしまい、なかなか片づけることが出来ませんでした。
本の前に心の整理の仕方で何か良い方法はないものかとネットを検索しながら情報を集めていると、とあるサイトの一文に目を惹きつけられました。「上段から下段まできっちりと詰めた書棚はアップライトピアノよりも重い」……と。頭にがんと衝撃を受けました。そして今は全く床の負担になっていないように見えても、着実にダメージは蓄積されていっている……とも。
そのサイトには本棚の高さや棚板の厚さ、入れる本は文庫本か漫画か専門書かなど、さまざまなパターンの検証結果がきっちりと記されていました。それからはもう、頭を空っぽにしてひたすら分類しました。出来れば長く住みたい思い出の家なので、がんばりました。きっとそういうことでもなければいつまで経っても整理出来なかったでしょう。床にあふれていた本もきれいになって、一石二鳥ではありました。

終わってしまったシリーズ小説

大好きだった恋愛小説のシリーズが完結してしまいました。かなり長期にわたるものだったので、完結の感動よりも「終わってしまった……」という喪失感の方が先に立って、寂しくなってしまいました。前はあんなに続刊が待ち遠しかったのに……早く幸福なエンディングを迎えた彼らの姿を見たくてたまらなかったのに……。
「今後は短編集などでその後の彼らの様子を垣間見ることが出来るでしょう」と後書きでその小説家さんはおっしゃっていたのですが、その発売が今から待ち遠しいような、怖いような気がしてなりません。何でしょう、まだ終わらせたくない、終わってほしくない、という気持ちが強いようです。「その後」を目にしてしまったら、本編はもう終わってしまった、と強く意識せざるを得ないからでしょう。
ともあれ、雑誌で連載していたのをふと美容院で目にし、すっかり惚れ込んでから約○年、本当に楽しませてもらいました。大人なのに子供っぽい、泥臭い登場人物たちの、一筋縄ではいかない恋愛模様。甘酸っぱさよりもほろ苦さを感じさせられることが多くて、読むのが苦痛になったこともありました。
今後しばらくはこの小説ばっかり読んでいるような気がします。……某ハイ・ファンタジーみたいに、終わったと思ったら十数年後に復活することを少し期待してしまっています。

ファンタジー小説にハマっていたら

最近とあるファンタジー小説のシリーズにハマっていて、朝となく夜となく読んでいました。吸血鬼一族の長年にわたる闘争の話です。リビングでもベッドルームでも姿勢を問わずに読んでいるうちに、どうやらかなり身体に負担が掛かっていたようで、左肩甲骨の辺りから痛みが取れなくなってしまいました。
その話を家族にすると、皆一様に「バカじゃないの……?」という顔をしていました。もう少しオブラートに包んで欲しかったです、その実に精神的にぐさぐさと刺さる表情を。
その後数日間、出来るだけ姿勢を正して日常生活を送ってみたのですが、なかなかその痛みは取れませんでした。それほど痛いというわけでもないのですが、身じろぎするとつきんと走る刺激が、気になって仕方ありませんでした。
「マッサージにでも行ってみたら」と提案してくれたのは、先頃腰を痛めた家族でした。料金を聞いてみると予想よりリーズナブルだったので、彼の紹介でそのマッサージ店に行ってみることにしました。
初めてだったのでドキドキしましたが、適当に雑談しながら背中や腰をもみほぐしてもらうのはとても気持ちが良かったです。特に左肩甲骨の辺りをぐりぐりと指圧してもらっているときなどは、「あぁ~」とおじさんのような声が出てしまいました。終わった後はかなり快適になりました。今後は気を付けようと思います。

とある小説家さんに触発されて

人間というのは、寝ている間でも聴覚が働いているため、音がうるさいところで寝ると疲れが取れないのだそうです。そういえば「ちょっとお昼寝~」なんて軽い気持ちでテレビを付けっぱなしにしたままで午睡すると、いつまでもだらだら眠ってしまって、そのくせ余計疲れている、ということが多かったように思います。質の良い睡眠ではなかった、ということなのでしょうね。
最近、こつこつとお金を貯めて良いベッドを買ってみようかと思い立ちました。寝やすい、よく疲れがとれると噂のそれは今まで使っていたベッドの○倍のお値段で、正直私には贅沢品かなあ……という気持ちもぬぐえないのですが、とある小説家さんのインタビュー記事に触発されてしまって。
「一生の3分の1を過ごすものにお金を掛けずして、一体何にお金を掛けるのか。ぼくはいつまでも本を読んでいたい。そして本を書いていたい」……要約するとこんな感じの内容だったと思います。私も出来るだけ長く小説を読んでいたいです。その方はこれまでに2万冊を読み上げたという大変な読書家の方で、他にも色々と参考になる話題がたくさんありました。
多少贅沢でも、形から入るのも良いですよね。「学ぶ」の語源は「まねぶ」。がんばります。

ローカル線の車窓から

久々に電車に乗って旅行に行ってまいりました。どちらかと高速バスの方が安価に済む場所にばかり行っていたのですが、今回はローカル線を乗り継がないと行けないような、少し辺鄙でのどかな場所が目的地です。
バスでの旅も良いですが、電車での旅も良いですね。見慣れない景色が車窓の外を流れていくのを時折目にしながら、のんびり手持ちの小説を楽しみ、駅弁を楽しみ、名所や名峰が現れたらにわかにデジカメを取り出してシャッターを切り……と、満喫してまいりました。
さてその目的地に着くと、古き良き時代の面影を残したレトロな雰囲気の駅が迎えてくれました。そこを出ると、人少なながらどこか懐かしさを感じさせる駅前が広がっており、まるで古里に帰ってきたかのような安心感を得ました。ちょうど何かのフェアの最中だったらしく、商店街には色とりどりの風船が飾られていました。その中を通り抜け、その地方の一の宮にお参りをして、有名なB級グルメに舌鼓を打ち……とても楽しかったです。
帰りの電車ではちょっとお尻が痛くなってしまったのですが、これはこれで醍醐味というものですね。行きとはまた違った顔を覗かせる風景を楽しみながら帰りました。次はどこに行こうか、今からあれこれと情報を集めています。そういえば、登山鉄道には乗ったことがないんですよね……。良い時期が来たらぜひ乗ってみたいです。

19世紀の英国に思いを馳せて

友人にとても面白い小説を紹介してもらいました。19世紀の英国が舞台で、その当時の文化習俗が驚くほど細かく描写されています。一部誇張も入っているとのことなのですが、注釈付きなので、疑問に足止めされることなく、どっぷりとその世界に浸ることが出来ました。もちろんストーリーも秀逸で、全12巻をあっという間に読み終えてしまいました。
ジャンルとしてはラブロマンスに入るでしょうか。当時の恋愛の困難さが残酷なほど克明に描写されていて、思わずもらい泣きしてしまいました。どうにかハッピーエンドで終わったのですが、そこに至るまでの苦難の道が、何だかもう読んでいて胃がキリキリするようで、かなりきつかったです。英国の階級社会、恐るべし。
こういうがっつり系、大好きです。精神的に余裕がある時しか読めませんが……。挿絵もとても美しかったです。華やかなドレスやスーツにはいくつになっても憧れを禁じ得ません(笑)。にわかに英国への興味が湧いてきてしまったので、今日明日にでも図書館に行って、じっくりと資料にあたってこようと思っています。某世界的な名探偵が登場する小説や、某姉妹作家たちの小説を復習するのも良さそうです。うーん、結構内容忘れてるなあ……。