お酒を片手にブルースを聴いた夜

家でお酒を飲みながら音楽を堪能しました。ロックやシャンソン、ブルースなど家中にあるCDを引っ張り出してプレイヤーに入れて、美味しいワインと素敵な音楽に酔いしれました。タンスの中で眠っていたCDを掘り起こしていると、忘れていた過去のことがふと頭をよぎることもしばしばで、楽しいことや悲しいことは時間が経つことで当時とは全く変わった形で記憶の奥にあり続けるのだと感じたものです。
押入れから発掘した作品の中でも、ブルースを歌う女性シンガーのCDは格別な過去の思い出達を蘇らせてくれました。今は亡きこのシンガーのライブを観るためによく行ったライブハウスやそこでの空気やたばこの匂い、お酒の味などどれも懐かしくて素敵なもの達です。またブルースを肌で感じることが出来た有意義な経験でもあったことは私のよき財産でもあるのです。
そしてもう一つ忘れがたいエピソードは、以前からファンだった女性作家もまた今は亡きこのブルースシンガーの世界を好んでいることを知ったことでした。当時女性作家とブルースシンガーの佇まいがどこか似ていると感じ、私もお二人のような大人のいい女になりたいと日々精進していたことは少々恥ずかしくも微笑ましい思い出でもあります。
作品の世界に浸ることで、初心を思い出させてくれることに感謝しつつ自分が生きてきた道に歴史があることを知った夜でした。